「スクラップ祭り~波止場へ」ぺぺ馬場キネマ劇場
12月2日(金)~5日(月)
午前10時~午後3時まで 4日(日)は午前8時から
街中に隠されたオブジェや絵を、地図を片手に探すという、オリエンテーリング式の展覧会です。ゴールは波止場に特設された冥土カフェ。たどり着くまでに、さまざまな裏・表併せ持った様々な道を通過することとなります。
簡単に言うと「辻 直之」氏と私「寺上 匠」によるコラボレーション路上ゲリラ展覧会である。
詳しく言うと、スクラップ祭とは、街の片隅でひっそりと行われる路上ゲリラ展覧会である。
-寺上匠さんのHPより
カテゴライズするのであれば現代美術のイベント。だけど、現代美術にありがちな敷居の高さのない催しでした。事前に入手した地図を手に、街中に隠された作品を探すという方法そのものは、おそらくそう画期的ではないかと思います。ですが、探すという行為そのものをこれだけ楽しませてくれるイベントはなかなかないのではないかと感じました。
街中の作品は、うっかりすると見落としてしまいそうなほどささやかなものです。大きさも小さいものは小指くらい、大きいものでも成猫くらい。「探そう」としなければ絶対見つからないであろうものも多かったです。「フィルムのように等間隔に四角い穴が開いている、電柱に巻いてあるベルト、その四角い穴の中に描いてある絵」なんて地図がなければ見つかりませんよ!
しかし、そのささやかな作品を見つけるために、腰をかがめたり、堀川の汚い流れのそばに近寄ったり、波止場をうろついたりするというちょっぴりめんどうな行為がとても楽しいのです。会場は私が住んでいるところから自転車で15分くらいの場所。そんななじみの土地に、見たこともない裏道がたくさんあることに、このイベントではじめて気づきました。高架下に放置自転車が点在する茂みがあることも、崩れかけた背の低い壁が妙に生々しい公園があることも、今回のイベントに参加して初めて知りました。そうやって裏道、電柱の足下などを観察する感覚は、公園に手すりの塗装の禿具合や、よその家のすきまを犬にほえられながら通る近道に精通していた頃の感覚を思い出させました。
ゴールは、私が以前から一度行ってみたいと思っていた横浜ボートシアター。船自体が劇場になっているという変わった施設です。最近は講演はしていないそうですが……。
中は“冥土カフェ”と名付けられたカフェになっていて、飲み物食べ物をいただきながら、エンドレスで流れている映像上映を楽しめるという構造になっていました。私は甘いお酒の入ったコーヒー(正式名称失念)と、くるみ入りのマフィンをいただいたのですが、どちらもしばらく歩いて少し冷たくなった体にほっとくる味。居心地よくて眠くなりました。
このイベントのなによりいいところは、作り手の意図が参加者にストレートに伝わってくるところだと思います。
まぁ、ナンダカンダいってもようは私たちは街にいたずらがしたくて、それを観客巻き込み、楽しんでしまおうという祭なのだ。-寺上匠さんのHPより
上記は主催者の一人、寺上匠さんの言葉。「街にいたずらがしたい」というユーモアは率直に伝わってくるし、参加者もそのいたずらに参加したくなる。こういったイベントのなかで、これだけ両者の気持ちがきちんと共有できるということはなかなかないかと思います。
ほぼ毎年、横浜で開催されているようなので、気になった方は次回開催決定するまで、そっと様子をみていてください。
詳細はこちら。他にもいろいろ近所で面白そうなことが起こっているんですね。
http://filmmaker.jp/modules/pepe/activity.php?act_id=13&page=0
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